第1回スマイル

 

2004.12.4 (土) 14001700  関西医科大学病院 6階講堂

 

 

 

プログラム

 

開会のあいさつ      中根 恭司        (関西医科大学外科)

講演

                  司会 道浦 拓、 末平 智子、 勝田 麻衣子

1.胃がんのはなし     井上 健太郎       (関西医科大学外科)

2.胃のはたらき       中根 恭司       (関西医科大学外科)

3.食事のはなし ~これ食べられるかな?~

                  畑井 洋二    (関西医科大学栄養管理部)

4.くすりのはなし     福永 千佳子      (関西医科大学薬剤部)

5.そらはこんなにあおかった~がんになったわたしのはなし~

                 勝田 麻衣子       (関西医科大学 患者)

6.Q&Aのコーナー

閉会のあいさつ      中井 宏治        (関西医科大学外科)

 

 

1.胃がんのはなし

 

胃がんにならないためには・胃がんの再発を防ぐには…

 

胃がんはどのように発生するのか? なぜ胃がんになるのか?

人の体はたくさんの小さい「細胞」からできています。細胞の中には「核」という物質があり

核の中には「遺伝子」が作られています。

この中にはたくさんの情報が含まれており、この情報によって細胞は必要に応じて分裂したり、増殖していき、

人の体を作っていきます。その細胞の遺伝子に傷がつくと、細胞が異常に増えて、

本来作るべき臓器を作らずに、そこに異常な細胞ができる、

これが「がん」です。

がんというのは、遺伝子の病気です。

 

胃の壁は、粘膜 →血管・リンパ管 → 筋肉 で、できています。これらの構造も、細胞によって成り立っています。

 

発がん性物質により、胃の粘膜の細胞の遺伝子に傷がつくと、がんになります。

胃がんの原因となる発がん性物質は、私たちの生活の中にたくさんあります。

 

食品添加物、カビのはえた食品、肉や魚のこげた部分、塩分のとりすぎ、

物を燃やしたゴミから出る煙、排気ガス、家の壁、たばこ(たばこの煙)など…

 

胃がんになりやすい人…塩分をとりすぎの方、たばこを吸う方、周りにたばこを吸う人がいる方、

肉や魚のこげた部分を嗜好される方、

40歳以上の方(加齢に伴って発生率が高くなります)、男性の方(胃がんの男性と女性の割合は2:1)、

以前胃がんになった方、もしくは胃がんになった人と同じような生活をしてきた方(通常よりは割合が高い)。

 

胃がんの症状は、上腹部の痛み、膨満感、胸やけ、吐き気 

→ しかしこのような症状がある場合は、がんが進行しています。

 

症状があるないにかかわらず、1~2年に1回は、内視鏡検査を受けましょう。

胃がんというのは胃の粘膜にできますので、内視鏡検査が確実に早く発見することができます。

 

 

胃がんを防ぐ、胃がんにならないためには

 

偏食をさける、緑黄色野菜などバランスのよいものをとる、塩分をひかえる、

肉や魚のこげた部分や、カビのはえたものはやめる、たばこは吸わない。

 

胃がんを予防するもの…緑黄色野菜・たまねぎ・にんにく・緑茶・ビタミン

 

 

 

 

2.胃のはたらき

 

胃の構造

 

胃は、噴門部・胃底部・胃体部・幽門部、の4つに分かれています。

 

胃は2リットル入ります。

腸は5~6メートルあり、胃で消化されたものが入ります。

 

胃の内面

 

多くのひだがあり、食べ物が入ると伸びます。そして、いろいろな消化酵素を出します。

中央部から「酸」「粘液」を出します。

粘膜の下には筋肉層があり、斜行筋・輪状筋・縦走筋、の3種類です。

これらは、食べ物を撹拌(かくはん)します。

幽門部には、かたい筋肉があり、食べ物の逆流を防いでいます。

 

 

胃の神経

 

副交感神経があり、胃の運動、胃酸胃液の分泌、胃の動きを司っています。

 

胃のリンパ節

 

胃の周りにはリンパ節があります。手術の時には胃を採るだけでなく、リンパ節も一緒に採ります。

術中には転移がわかりにくいため多めに採ります。

 

胃の働き

 

胃の働きには、食べ物を貯留する、胃液を分泌する、食物を粉砕する、そして、細菌を殺す働きがあります。

胃は消化を行います。栄養の吸収はされません。

食物の移送、少しずつ食物を十二指腸へ送る働きをしています。

急に食べ物を送ると、下痢をしたりします。

 

胃液は塩酸を含んだ消化液です。1日1リットル~2リットルの量が出ます。

この胃液に含まれる塩酸によって、まず食物の中の有害なバクテリアが殺されます。

同時に塩酸は、胃液に含まれるペプシノーゲンという酵素を活性化して、消化酵素ペプシンに変えます。

ペプシンは、胃に入ったたんぱく質を分解する働きをします。

強い酸は消化酵素があり、粘液を溶かしてしまうので、粘液には粘膜を保護する働きがあります。

ストレスやバランスを崩すと、この働きが崩れ、潰瘍が起こりやすくなります。

 

胃は筋肉の運動で食物を粉砕しています。

とくに下側の蠕動運動で食物を2mmくらいにして、十二指腸へ送っています。

大きいもの、消化できなかったものは、夜中十二指腸へ送られます。

 

胃の上側1/2は、食物の貯留、蓄える、胃液の分泌を司っており、

下側は筋肉が発達していて、食物を撹拌・粉砕し、かゆ状になったものを十二指腸へ送っています。

下部は逆流防止の機能と、急に十二指腸に食べ物が落ちない働きもあります。

 

胃の手術

 

胃の手術の種類は、がんの大きさや部位によって違いますが、

胃上部→噴門部の切除(貯留、分泌、逆流防止の機能がなくなる)

胃下部→幽門部切除(筋肉がなくなる)

胃中部→胃の入り口、出口を残す(早期の場合)

胃全摘(くさび状に採る方法もある)

 

胃を採ったあとの障害は、食事摂取(量が少ない、食べ方など)・下痢・ガス・便秘・スタミナ不足・逆流・

やせすぎ・ダンピング症候群・イレウス(腸閉塞)など、手術をした8割の方が、

何らかの後遺症に悩んでいるといわれています。

 

 

  小胃症候群…胃が小さいので、食べ物がつまる。嘔吐がある。

 

          対策 → 胃は大きくならないので、少量ずつゆっくり、回数を増やして食べる。

                 カロリーを増やす。

 

 ダンピング症候群…食べ物の糖が、急に腸に入るため起こる。

 

  早期ダンピング…食後30分以内に、冷や汗、動機、

めまい、熱感、赤顔、お腹が痛い、下痢などの症状。

 

          対策 → 食べ物の質によって違いはあるが、できるだけ糖分や水分は避ける。

                 少量をゆっくり食べて、食べた後は横になる。

                 術後2~3年でよくなってくることが多い。

 

  後期ダンピング…食後2時間くらいで起こる。

胃を採った人は15~20分で血糖値が200~300に上がる。

              インシュリンが出て、血糖を下げようとする。

しかし、下げすぎてしまうため、

              2~3時間後に低血糖状態(倦怠感・しびれ・空腹感・冷や汗・めまい・失神)などの

              症状が起こる。

 

          対策 → 糖分をとる。10分くらいで症状はおさまる。飴などを食べる。

                 間食をとる。間食をとることで血糖が上がるので、ダンピングを防げる。

 

  腸閉塞…腸の癒着が原因。術後1年以内に起こることが多い。

腹痛・吐き気・胆汁の嘔吐・

        排便排ガスが止まる。

 

          対策 → できるだけ暴飲暴食を避ける。

よく噛んで食べる。消化のよいものを食べる。

 

  ガス…胃を切って、酸の分泌が低下・消失するため起こる。

腸の細菌の変化や、異常発酵によるもの。

       空気が食べ物と一緒に入ることも原因となっている。

 

          対策 → 早く食べると、食べ物と一緒に空気が入るので、

ゆっくり食べて空気の入りを防ぐ。

                 ビフィズス菌をとる。

 

  逆流性食道炎…食道と胃の間の逆流防止機能が破綻する。

消化液が食道へいき、酸、アルカリが

             逆流する。食道粘膜は非常に弱いので、

食道粘膜がやられて食道炎が起こる。

             胸やけ、胸の痛みなどの症状がある。

 

          対策 → 寝る前に食べない。食べてすぐ寝ると、腸液も逆流する。

                 枕などで上半身を高くして寝る。油物を控える。

肥満の人は腹圧が高いので注意!

 

  貧血…鉄欠乏性貧血。胃酸分泌が低下するので、

鉄の含む物を食べても、吸収しにくくなる。

       胃全摘の人に多い。

 

          対策 → 鉄分を調節する(薬・ビタミンB12の注射など)。

 

  骨障害…カルシウム、ビタミンの吸収障害。

女性に多い。こむら返りなどがおこる。

        進行すると、圧迫骨折、大腿骨頸部骨折などの骨折を起こすので注意。

 

          対策 → 乳製品、ビタミン、カルシウムを多くとる。運動をする。

 

  やせ・体重減少…BMI理想体重により、

術後5年で6割の人がやせすぎになってしまっている。

              食事の摂取不足、吸収障害(脂肪、たんぱく質の吸収が悪い)。

 

BMI値とは…ボディ・マス・インデックスの略で体格指数を表します。
 20~25が理想体型といわれています。
 それ以下でもそれ以上でも要注意です。
 一番理想的なのは、この数値が22前後だと言われています。
 <計測方法>
  BMI=体重(kg)÷[身長(m)]2
   20以下 痩せすぎ
   21~25 理想的
   26~30 肥満1
   31~35 肥満2
   36~40 肥満3
   41~   肥満4

 

          対策 → 高たんぱく、高カロリー、食事は時間をかける。間食をとる。

                 食べる前に消化酵素剤や栄養剤を飲む。運動をする(筋肉鍛える)。

 

 

 

 

3.食事のはなし ~これ食べられるかな?~

 

いつまで制限したらいいの?

家族と別の食事をしなくてはいけないの?

手術前のように食べられるの?

体重は戻るの?

いつまで頻回食を続けたらいいの?

アルコールはいつからいいの?

 

術後は、こんな悩みがあげられます。

 

バランスのとれた食事、栄養の3食、炭水化物(ご飯・芋)、脂質(料理で使うもの)、たんぱく質(肉・魚・卵)と、

無機質、ビタミン、食物繊維を、まんべんなくとってください。

術後は人それぞれ違いますので、患者様一人一人のメニューになります。

 

食事療法

 

時間、回数(間食10時・3時・8時頃にとってください、1日3回で栄養の足りる方は、間食は減らしてもよい)

ゆっくり噛んで、腹8分目。今の体重を維持すること!体重を落とさないことが重要です。

 

献立の立て方

 

食品の選択…消化の良い食品を選ぶ。お豆腐や、魚など。

調理法…油の使い方、揚げ物などは胃もたれの原因になるので、和食がよい。油物は控える。

 

ダンピング症候群

 

退院後はあまりない。食べる分量が増えると起こることがある。

起こったときは、低糖質、高たんぱく、中程度の脂肪、水分調節、頻回の食事(時間をかける)、

食後は安静にしておく(横になる)、誘発食品は避ける。

誘発食品には、アイス、ミルクセーキ、コーヒー、紅茶、炭酸、甘いお菓子などがありますが、

これをたべたら絶対ダンピングになるというわけではありませんので、食べても起こらない場合もあります。

自分の食べたものをメモしておいて、ダンピングになりやすいものをチェックしておくのがよいです。

 

貧血の食事

 

鉄分、たんぱく質の多い食事をとる。酸味のものと一緒にとると効果大です。

新鮮な野菜、くだものを十分にとる!増血の食品をとりましょう。

 

術後の食事は、個々の患者様によって違いますので、それに合わせた食事療法が必要です。

わからないことがあれば、栄養士に相談してください。

 

 

 

4.くすりのはなし

 

薬が力を発揮するために

 

薬が吸収されて力を発揮するためには、コップ一杯のお水、湯冷ましで飲んでください。

口から吸収された薬は、胃、小腸で吸収され、血液に乗ってほしいところへ届きます。

注射は、皮膚、筋肉を通って血管へいく方法と、直接血管へ注射して薬を運ぶ方法があります。

術後はご飯でお腹がいっぱいでも、お茶でもよいので薬を飲むようにしてください。

時間をとってからでもよいので、薬をとばしたりしないように!

牛乳やジュースは、薬と一緒に飲むと駄目な薬もあるので注意する。

 

薬は決められた量と時間を守りましょう。

薬を飲むと、血液中に溶けて運ばれていきます。血液の中に薬が増えて、

時間がたつと尿などと一緒に体から出て減っていきます。

ちょうどよい量が血液の中に運ばれていると、くすりが効いているということなので、

十分に血液の中で運ばれていないと、薬の効果も弱いのです。逆に、血液から薬が外に出ないときに薬を飲むと、

血液中の薬の量が増え、副作用が出やすくなったりすることもあります。

 

一度にたくさんの薬を飲むときに、それぞれ飲み方が違う場合は、

効き始めてほしい時間が違ったり、それぞれの薬の効いている時間が違ったり、

食事と混ざって効き目が変わってしまうものもあるので、薬袋の支持にしたがって飲みましょう。

薬がよく効いて副作用が出ないようにするためには、血液中の薬がちょうどよい量でなくてはなりません。

飲み忘れたからといって2回飲んでしまうと、量が多くなってしまいますので注意して飲みましょう。

 

使用中の薬はすべて医師に見せましょう。

見た目が違っても中身が同じことがあります。「お薬手帳」を見せるようにしましょう。

余分な薬を飲まなくてよいということもありますし、飲み合わせの関係(副作用の防止)もあります。

副作用は、患者様全員に起こるというわけではありませんので、自分の判断で薬をやめたりせずに、

調子が悪ければ、医師、薬剤師に相談してください。

 

新しい薬と治療法

 

 

抗がん剤

がんの再発がある方、再発の可能性のある方に、化学療法、抗がん剤治療を行います。

吐き気などの副作用がありますが、個人差があります。

 

 

 

治験・臨床研究

病院では最善の治療を行っていますが、さらに新しい治療法や、

新しい薬の開発も行われています。

患者様に協力していただき、薬や治療法、効き目、

安全性、副作用の有無を調べます。

厚生労働省から許可の下りる寸前の薬を、

患者様に協力していただき行う試験です。

 

治験を行うルール

本人に十分な説明と文書による同意が必要。途中でやめることもできる。

厚生労働省の届け出た計画に沿って、安全性を最優先に行う。

その薬が本当に望まれている薬なのかということを審査しているか。

すすめている病院のスタッフがそろっていなければならない。

 

 

現在ある薬、治療法も今までの治験や臨床研究が積み重なってできたものです。

治験を行うことで、次の世代に少しでも効き目のよい、副作用のない治療法ができるように、

医療の発展にはかかせないものとなっています。

 

 

 

5.そらはこんなにあおかった~がんになったわたしのはなし~

 

私の闘病記をお話ししました。

思っていたより、原稿(言いたいこと)が多かったため、時間がなくなってしまいました。

最後はほんとに何を言っているのかわからない状態で終わってしまい、大変申し訳ありませんでした。

舞台で自分の話や言いたいことを伝えるのって難しいことですね…、反省です。

ここで話をまとめると長くなってしまいますので、ぜひこのHPの闘病記をご覧頂きたいと思います。

ここに書かせていただいている内容が、私が皆様へお伝えしたかった内容です。

皆様とは違った闘病かもしれません。年齢のギャップなどもあるかもしれません。

少しでも、共感していただけたらなと思います。

この会のタイトル「スマイル」の本当の意味を私は知りませんが、「スマイル」=「笑顔」です。

私がいつも思っている「笑顔でいる!」ということにぴったりなんです。

皆様も、いつもできる限り笑顔でいてください!

そうすればきっといいことがあります。

空が毎日青く見えますように…。

 

 

 

6.Q&Aのコーナー

 

事前のハガキにて、質問をお聞きしていたものの回答です。

講演内容に回答がないもの、多数の方が質問されていたもののみになっています。

 

 

.外来通院の方法は?

 

.

術後の機能回復のチェック。

がんの再発や転移のチェック。

→CT、内視鏡検査、血液検査を半年に1回くらい行います。

抗がん剤投与の方は、治療効果の判定や

副作用のチェックも行っています。

 

 

 

.検査の方法はどんなものがあるのですか?

 

.

血液検査で全身の状態を大まかにチェックします。

腫瘍マーカー…再発の有無、治療の効果判定。

腹部CT…再発の有無。

内視鏡検査…残った胃、もしくは食道に問題がないか調べる。

その他必要に応じて、注腸検査、レントゲンなどもあります。

 

 

 

.いつまで治療を続けるのですか?

 

.

術後障害の発生の可能性や、

新たながんが発生することもあるので、

定期的に検査をしたほうがよい。

胃がんに関しては、5年で再発の可能性が低くなり、

おおよそ完治と言われていますので、めやすは5年です。

 

 

 

.他の部位の病気、とくにがんが心配なのですが?

 

.

胃がんになったからといって、

他のがんになりやすいというわけではありません。

外来診察では、内視鏡検査、CTを行っていますが、

胃がんに関連した臓器が中心です。

他の部位も一部見えていますが、十分ではありません。

 

日本のがんの発生部位

男性 1.胃がん 2.肺がん 3..腸がん

女性 1.乳がん 2.胃がん 3.大腸がん

となっていますので、

この部位についての検診が望ましいと思われます。

 

外来では、検診は保険外になってしまいますので

(症状がある場合は可)、

自治体の「がん検診」を受けていただくほうがよいです。

 

 

このほか、会場での質問等は「スマイル」の会報のほうで回答していただいています。

 

 

 

 


第7回スマイル会

 

平成22年 11月27日(土)  14:00~16:00 関西医科大学附属枚方病院 13Fカンファレンスルーム

 

 

 

 

1、        スマイルのあゆみとプチスマイルの紹介

 

スマイル会は年に1回開催しています。

プチスマイル会は、年に3~4回開催しています。

プチスマイルでは、先輩患者様のアドバイスや、先生方、看護師、栄養士に相談もできます。

 

 

2、        なぜ、がんになったのか?これから、何に気をつければよいのか?

 

「がん」とは

腫瘍とは・・・「本来自己の対内に存在する細胞が、自立的に無目的に

かつ過剰に増殖する状態」、要するに、細胞が勝手に増えていくことです。

 

良性腫瘍・・・正常の細胞に近い細胞が増えること。育ちがゆっくり、転移・再発は少ない。

例)脂肪腫、血管腫など

 

悪性腫瘍(がん)・・・正常の細胞とは異なる細胞が増えること。育ちが早い、転移・再発が多い。

 

正常な細胞は、ケガをすれば正常な細胞が増えて、治った時点で増えなくなるが

ガン細胞は、体からの命令を無視して増え続ける。

 

 

「がん」は遺伝子の病気です!

 

 

がんを防ぐための12カ条

 

1.     バランスのとれた栄養を取る

2.     毎日、変化のある食生活を

3.     食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに

4.     お酒はほどほどに

5.     タバコは吸わないようにする

6.     食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多く取る

7.     塩辛いものは少なめに、あまり暑いものはさましてから

8.     こげた部分は避ける

9.     カビの生えたものに注意

10.  日光に当りすぎない

11.  適度にスポーツをする

12.  体を清潔に

13.    

 

 

食べ物の中には、がんをひきおこす物質とがんを抑える物質があります。

 

がんを引き起こす物質・・・動物性脂肪(乳がん・大腸がん)

がんを抑える物質・・・ビタミンC、ビタミンE 食物繊維

 

●同じ物ばかりを食べ続けると、発がん物質の濃度が高くなります!

 

●食べすぎはさけ、脂肪はひかえめに。特に問題となるのが動物性脂肪の量

乳がんや大腸がん、前立腺がんにも関与してきます

 

●過度の飲酒で、口腔がん、咽頭がん、食道がん、肝臓がんのリスクがあがります

 

●タバコとがんには深い関係があります。周りの人にも迷惑をかけます

 

●ビタミンには発がんを防ぐものがあります

食物繊維で大腸がんを防ぐ!?ただし食べすぎは禁物です

 

●塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから

塩分は胃がんと密接に関係があります!熱いものは食道がんと関係があります!

 

●おこげには発がん物質が!一口だけでは大丈夫。大量に食べるのは避けましょう

 

●カビの生えたものに注意、ナッツ類のカビにはご注意を。チーズのようなカビは大丈夫です

 

●日光にあたりすぎない。紫外線が細胞に傷をつけます

 

●適度にスポーツをする

ストレス発散を!ストレスがたまると病気になりやすい。がんになる危険も高くなる。

 

●体を清潔に!皮膚がん、陰茎がんが防げます。皮膚のよごれのたまりやすい部分を清潔に。

 

 

「がん」を早く見つけるには

検診を正しく受けてください!

 

大腸がん・・・40歳以上の方は年に1回

肺がん・・・40歳以上の方は年に1回

子宮頸がん・・・20歳以上の方は2年に1回

乳がん・・・40歳以上の方は2年に1回

 

「がんは、すなわち死である」という昔の言葉を信じない!

現在の日本には、300万人ものがん生還者がいます。

早期発見のためにも、正しい検診を受けて下さい!

 

 

 

3.胃を切った後に起こる後遺症とその対策

 

 

 

 

 

腸閉塞

 

手術した後は、ほとんどの場合お腹の中で腸があちこちにくっつきます(癒着)。

その結果、腸が急カーブしたり、せまくなることによって腸閉塞が起こります。

せまくなったところに食べ物がつまると、便もガスも出なくなります。

ときには腸がねじれて、超の流れが閉ざされてしまうこともあります。

 

症状・・・一般的に悪心、嘔吐、排ガスの停止、腹痛がみられます。時には、腸がねじれて

血流が途絶え、時間とともに腸が壊死(腸管の細胞が死滅してしまうこと)して、

腸に穴が開いたりして大変危険です。吐き気や嘔吐に加えて痛みが強い場合には

必ず医師の診察を受けて下さい。

 

治療法・・・多くの場合には、絶食していると自然に治るのですが、ときには癒着をしたり

ねじれを治す手術が必要なことがあります。

 

 

ダンピング症候群

 

胃を切除すると、いままで胃の中で攪拌(かくはん)されてすこしずつ帳に移動していた食物が

一度に急に腸へ流れ込む状態になります。そのために起きる不快な症状が

ダンピング症候群といわれるものです。食後30分以内に起こる場合(早期ダンピング症候群)が

多いですが、食後2~3時間で起こる場合(後期ダンピング症候群)もあります。

 

 

 

後期ダンピング症候群はなぜ起こるのか?

食後2~3時間して起きてくる後期ダンピング症状は、血液中の糖分が低くなるために

起こります。これは、糖分の濃度があがってしまい、これを下げようとして大量のインシュリン

(血液の糖分を下げる作用があるホルモン)が出てきて、逆に糖分が下がりすぎるために

起こってくる症状であることがわかっています。

 

 

症状・・・早期ダンピング症候群は、食後30分以内に発汗、めまい、脈拍が上がるなどの

全身症状と悪心、腹部膨満感、下痢などの消化器症状が出現します。

後期ダンピング症候群は、食後2~3時間に頭痛、汗が出る、脈拍が増える、

めまい、脱力感を覚え、ときには気を失ってしまうこともあります。

 

治療法・・・早期ダンピング症候群は、安静により数分~数十分で改善します。しかし、顕著な場合は

抗セロトニン薬や粘膜麻酔薬を投与することもあります。

後期ダンピング症候群は、糖質の補給が必要になります。ブドウ糖の静注や、

ビスケットやあめ、氷砂糖をとったり、甘い飲み物を飲んで下さい。

予防するためには、食後2時間あたりに何かおやつを食べることが有効です。

 

 

貧血

 

胃の切除により、鉄分やビタミンB12が吸収されにくくなるために貧血がおこります。

鉄欠乏性貧血・・・術後数か月から出現することがあります。

治療は鉄材の補充を行います。

巨赤芽球性貧血・・・ビタミンB12は体内に蓄積されており、数年間はその蓄積したビタミンB12

でまかないことができます。しかし手術後4~5年以降には蓄積がなくなり、巨赤芽球性貧血が

発症することが多いです。治療法は、ビタミンB12の注射による補充です。

定期的に血液検査をして、不足していれば補充する必要があります。

 

 

骨粗鬆症

 

胃の手術をすると、カルシウムの吸収が悪くなるため、

骨のカルシウムが減少して弱くなります。ときに骨折したりします。

定期的に骨のカルシウムの濃度(骨塩量)を測定し、必要であればカルシウムや、

ビタミンDの投与が望ましいとされています。普段からカルシウムの補充には十分気をつけましょう。

 

 

逆流性食道炎

 

食道内へ胃の内容物が逆流することです。これは手術によって胃の入り口(噴門)の

逆流防止の機能が損なわれたために起こります。特に胃全摘や、

噴門側胃切除の術後に多く見られます。

 

症状・・・苦い水(腸液)や酸っぱい水(胃液)が口の方へ上がってきたり、

胸やけなどの症状が見られることがあります。

 

治療法・・・上半身を20度くらい高くして寝るとよいにですが、病状に応じて粘膜保護剤、制酸剤、

酵素阻害剤(有害な酵素を止める)などさまざまな薬が投与されることがあります。

 

 

小胃症状

 

胃を切除したために胃が小さくなり、あるいはなくなることによって起こってくる

すべての症状を小胃症状といいます。

 

症状・・・食事が少ししか入らない、あるいは、すぐにお腹が一杯になるといった症状は

最も一般的な症状です。手術を受けられたほとんどの方が経験される症状です。

 

治療法・・・お腹を順応させてやることが大切になります。

そのためには食事の取り方が大切です。

 

 

 

 

胃がん手術後の食事

良く噛んで、ゆっくり食べましょう。良く噛むことで、唾液と食べ物がよく混ざり、

胃腸の負担が軽くなります。歯の悪い人や入れ歯のあってない人は

できるだけ早く治療しましょう。

 

食べ過ぎないように注意しましょう。

食事時間を規則的にしましょう。

アルコールは担当医と相談のうえ開始しましょう。

 

急な低血糖になることがありますので、ポケットに甘いものをいつも入れておき、

症状が出た場合はすぐ食べるようにしてください。症状がしばしば出る人は食後2時間

くらいしたら、あめなどなめて、低血糖を予防するとよいでしょう。

 

水分は飲んでも流れていきやすく、吸収は固形物に比べて格段に速いので、

水分も忘れずにとってください。ただし、食事中の水分摂取はダンピングを

起こしやすくするので、ほどほどにしましょう。

 

規則正しい生活を続けましょう

十分な睡眠をとり、食事と間食の時間を守ることは、胃切除の後遺症を予防する上で大切です。

また体重の変化は術後の状態を知る良い目安になります。

病気のことをひとりでくよくよ考えたりしてストレスをためることは避けましょう。

食事や体力の不安が解消したら、外食や旅行などにも挑戦して生活を楽しんでください。

退院直後から日常生活への復帰にむけて、段階的にリハビリを開始しましょう、

最初は散歩から始めてください。重たいものを持ったり腹筋を使う運動は、

少なくても術後3か月程度たってから行う方が無難です。事務などの軽作業は

早期に仕事に復帰できますが、体力を必要とする仕事は少なくても3か月以降がよいでしょう。

体力回復には個人差がありますから、担当医とよく相談してください。

 

 

 

4.抗がん剤の副作用とその対策

 

抗がん剤の目的

・がんを縮小させること

・がんが広がらないようにすること

・がんの進行を遅らせること

・がんが原因と考えられる痛みなどの症状を和らげること

 

副作用の起こる理由・・・がん細胞は活発に細胞分裂して無制限に増殖するという特徴がある。

抗がん剤はこの分裂を抑えることでがん細胞が増殖できないようにする。

正常な細胞にも活発に細胞分裂するものがあるため影響を受けてしまう。

そのために起きた症状が、副作用として現れる

 

 

副作用の発現時期

 

数時間~数日・・・悪心、嘔吐、発熱、食欲不振、倦怠感、アレルギー反応(皮膚の赤み、かゆみ、じんましん)

数日~数週間・・・出血(鼻血、歯茎からの出血、青あざ)、感染しやすくなる(発熱、肺炎)、

脱毛、口内炎、下痢、便秘、腹痛、手足のしびれ、関節痛

数週間~数か月・・・色素沈着(爪や皮膚が黒くなる)、貧血(めまい、立ちくらみ)、爪の変化

味覚の変化、匂い敏感になる

数か月~・・・肝臓障害(きわめてまれ)

 

 

 

 

 

吐き気・嘔吐

 

胃や腸の粘膜や脳に抗がん剤が影響して出現する。症状の程度は、抗がん剤の種類や個人差により違う。

投与後24時間以内に出現するもの、24時間以降に出現し数日間持続するもの

過去の抗がん剤の経験から予測されて、投与前より起こるものがある。

 

対策・・・1回の食事量を少なめに、無理に食べない。さっぱりした物が食べやすい。

においがダメなときは、さめた料理にする。

消化吸収の負担の少ない食べ物を選んで良く噛んで食べる。

食後2時間は、上半身を起こした姿勢でゆっくり過ごす。

気分転換(外食や音楽鑑賞など)、かかりつけ医をもつ。

 

 

感染

 

抗がん剤治療1~2週間後から、骨髄抑制のため、白血球が減少。

白血球が少なくなると、感染しやすい状態になる。このため、肺炎をはじめ、口内、皮膚、

尿路、肛門、性器などの感染に対応する注意が必要です。

 

対策・・・白血球の低下する時期を知りましょう。

うがいをこまめにしましょう。歯磨きの習慣をつけましょう。

外出後、食事前、調理前には手洗いを。

マスクをつける。人混みをさける。

調理器具の消毒、新鮮な食材を選ぶ。

けがに注意して、傷を作らない。

 

 

下痢

 

抗がん剤が腸管の粘膜に影響を与えるため出現する。

1日に何度も下痢をする日が続く場合や、差し込むような痛みがあって下痢をしているような場合は

主治医の診察を受けて下さい。

 

対策・・・水分を十分に補給し、脱水に注意する。

心身の安静と保温に努める。

食事は温かく、消化の良いものを選ぶ。

1回の食事量を少なめにし、食べる回数を増やして食べる。

 

 

口内炎

 

抗がん剤の直接作用によるものと、白血球減少による抵抗直の低下により、

口の中で感染を起こすことがある。

唾液が減少し、口腔や喉の粘膜が荒れる。荒れたところに雑菌が入り、感染を起こしやすくなる。

一度発症すると食事摂取の低下につながるため、口の中を清潔にして、感染の予防が大切。

 

対策・・・治療開始前に歯の検診を受け、ブラッシングや歯磨きなどの口腔ケアの

アドバイスを受ける。歯周病の治療をする。

食後の歯磨きでは、歯茎を傷めない。軟らかい歯ブラシを使用し、口腔内の観察を十分に行う。

口腔内の感想を防ぎ、唾液の分泌を促す。(うがい、シュガーレスガム、飴や水、レモン水、加湿器、マスク)

 

 

脱毛

 

治療開始2~3週間で脱毛がはじまります。

一時的な症状で、治療終了3~6か月には再び発毛が見られる。

眉毛、体毛なども頭髪を同様に脱毛するが、時期が来れば、元に戻ります。

 

対策・・・髪の長い方は、短くカットすると、脱毛量がへり、薄くなるのが目立ちにくくなります。

脱毛開始時に頭皮の痛み、かゆみを感じるときは、洗髪で頭皮の新陳代謝を促し、症状を軽減させます。

頭皮の皮脂量は顔の2倍以上、よく泡立てた低刺激なシャンプーで

やさしく毎日洗髪、低温のドライヤーで乾かしましょう。

治療開始前にカツラ(ウィッグ)の準備もお勧めします。

毛染め、パーマは、治療終了1年後かたが目安です。

 

 

手や足先のしびれ

 

治療数日後より、手の先や足の先がしびれたり、刺すような痛みがあったり、

感覚が鈍くなったりすることがあります。

おもに、手袋や靴下を履く範囲に起こります。

 

対策・・・症状がひどくならないように観察し。早めに医師に相談する。

症状を軽くしたり、ひどくならないような薬(鎮痛剤、漢方薬など)の投与。

転ばないように注意し、すべにくい履物をえらぶ。

やけどや、けがなどの二次被害を予防するための手袋、靴下の着用。

 

 

その他、自分でできる副作用対策

 

こわがらずによく知る

はじめての体験でだれでも不安です。自分のがんについて、治療内容、副作用についてよく知る。

自己管理ノート・日記のすすめ

自分でチェックしておくことで、2回目以降の治療の目安となり、いつ副作用が出現するか

理解しておくと精神的に落ち着く。

自分で早期に見つけることもできる。

 

 

 

安心して抗がん剤治療を受けるための12カ条

 

1、  病気を理解する

2、  治療を理解する

3、  副作用を理解する

4、  副作用の対処法を知る

5、  健康食品、代替医療におぼれない

6、  普通の生活をおくる

7、  なんでもがんに結びつけて考えない

8、  先々のことを考えない

9、  近い時期に楽しいことを計画する

10、          良い友達と付き合い、家族を大切にする

11、          仕方のないこと、済んだことにこだわらない

12、          納得するまで聞いてみる

 

 

 

 

5.新しい分子標的治療薬について

 

抗がん剤治療(化学療法)の役割

 

・進行・再発がんに対する治療・・・がんの増殖や転移を阻止する

・がんを小さくして手術を行う・・・術前補助化学療法

・手術の後に用いて再発を抑える・・・術後補助療法

 

抗がん剤には

 

従来使用されている、細胞障害性の抗がん剤、近年注目されている、分子標的治療薬があります。

 

 

●細胞障害性の抗がん剤

 

がん化した細胞の特徴である活発に増殖する細胞に働く。

細胞の成長に必要なものを作らせない、細胞が分裂して増えるのを妨げる。

 効果を発揮

腫瘍の縮小、生存期間の延長、増殖や転移を妨げる、症状の緩和

 

 

 

 

胃がんに用いるおもな抗がん剤

 

細胞の成長に必要なものを作らせない(DNAの合成阻止)

5-Fu   ティーエスワン   イリノテカン

 

細胞が分裂して増えるのを妨げる(分裂阻害)

パクリタキセル   タキソテール

 

細胞周期にかかわらず効果あり

シスプラチン

 

 

 ●分子標的治療薬

 

がん細胞の増殖や転移にかかわる分子を標的として攻撃する。

がんの増殖、浸潤・転移を抑える薬

従来の抗がん剤のような副作用は少ないと考えられているが、特徴的な副作用に注意。

 

 

 

 

 

分子標的治療薬の注意点

標的となる分子があるのか確認

従来の抗がん剤とは違った副作用、それぞれの薬に特徴的な副作用がある。

点適時の過敏反応、ほか、嘔吐、血圧上昇、皮膚症状

 

日本では、胃がんの治療薬として承認されている分子標的治療薬はありません。

胃がんにおいて標的となる受容体(細胞を増やす信号を受け取る)HER2が多いと確認されています。

HER2の働きを抑える分子標的治療薬(トラスツマブ)の効果が期待されています。

 

細胞障害の抗がん剤と分子標的治療薬を、併用することで効果が期待

トラスツマブと従来の薬を併用した臨床試験も進行中です。効果や安全性を確認中。

 

 

支持療法の進歩

 

「支持療法」とは、抗がん剤治療(化学療法)による副作用を防いだり、

起こってしまった副作用を軽減するための治療法。

 

医療品の承認が早くなる

 

重大な疾患、医療上有用、欧米の標準治療

厚生労働省の検討会議

海外で承認された医療品が日本で承認されるまでの時間差を解消

・進行性胃がんの治療薬として、カペシタビンが対象となっている

(日本では大腸がんの治療に承認されている薬)

 

 

 

6.手術後または抗がん剤治療中の食事について

 

胃切除後の食事療法

 

1.     胃切除後の縫合部を保護する

2.     術後の回復の必要な栄養を積極的に補給する

硬さ、容量、栄養量は状態を見ながら段階的に進めていく。

切除範囲が多いほど庇護期、回復期、慣らし期を十分にとる

 

食事開始時期

 

術後の腸の蠕動運動の有無や自然排ガス等の確認により、一般的に術後3~4日目くらいから開始します。

   消化のよい、刺激の少ない食事をする

   食事は、状態をみながら段階的に進めていく

   栄養のバランスのとれた食事とする

   1回に大量のものを摂取しないようにする

   食事には、十分に時間をかける

   便通を整え、規則正しい生活を心がける

 

 

 

 

 

抗がん剤治療中の食事方法

 

食欲不振・・・気分の良いときを選んで、食べられるものを食べる

 

吐き気・嘔吐・・・水分とミネラルをこまめに補給し、症状がおこるタイミングをはずして食べる

少しずつ、数回に分けて食べる

胃腸に負担にならないように商家のよい食材を選ぶ

 

味覚や嗅覚の変化・・・味覚の変化に合わせて味を工夫する

再意味や香辛料、香味野菜などで味にアクセントを!

匂いがたつような加熱調理を控えて、冷たい料理を中心にしたり、

温かい料理は冷ましてから食卓へ。

 

胃の不快感・・・消化がよく、柔らかいものを選ぶ。一度にたくさん食べず、数回に分ける。

刺激の強い食品を控える。

 

膨満感・・・消化を促す姿勢を試みる。消化の良いものを少しずつ取る。

 

便秘・・・水溶性食物繊維をたっぷり取る。水分を取る。

乳酸菌などの利用。脂肪の多いものを控える。

 

下痢・・・不溶性の食物繊維や醗酵しやすい食品を控える。

脂肪の多いものや甘味に強いものは控える。水分、電解質の補給を。

 

白血球減少・・・衛生管理に注意し、十分加熱した物を食べる。

 

 

十分に食べれらず不安なときは、1週間程度の食事記入持参で、栄養指導を受けてみてください。

 

 

7.介護保険と自費ヘルパー・配色サービスの利用方法

 

介護保険について

 

訪問介護を受けることによって、掃除や洗濯、買い物や調理などの

家事援助を受けることができます。

介護保険のサービスを利用するには、介護保険の申請を行うことが必要です。

 

 

 

サービス利用のための相談窓口

 

要支援1.2の方

 

地域包括支援センターでサービスプランをたてます

・地域包括支援センターは、枚方市に13か所設置されており、お住まいによって管轄が決まっています。

・介護度が出ていなくても、申請日からサービスを利用することも可能。

申請後、介護度が出るまでの間にサービス利用の開始を希望される場合の相談窓口にもなっています。

 

要介護1~5の方

 

居宅介護支援事業所でサービスプランをたてます

・ケアマネージャーがサービスの相談にのります。

・自由に事務所を選択できます。

 

自費ヘルパーについて

 

介護保険外の自費ヘルパーを利用することは、どなたでも可能です。

 

主な援助内容・・・買い物、洗濯、掃除、調理など

利用料・・・事業所や援助内容によって異なりますが、

1時間2000円前後

自費ヘルパーの情報・・・地域包括支援センター、医療福祉相談課、インターネット

 

配食サービスについて

 

いろいろな形態のものを購入できます。

 

お弁当・・・1食800円前後で購入できます。おかずのみも可。毎食購入しなくてもよい。

冷凍・レトルト食品・・・お弁当を冷凍したもの。おかずが1品ずつ冷凍・レトルトになったもの。保存がきく。

配食サービスの情報・・・地域包括支援センター、医療福祉相談課、インターネット